障子張り替え
用水にカモやシラサギがいる。
水が汚くて申し訳ないような気持ちだ。
シーズ犬が近付いて来た。
大人しい。
飼い主は私と同年輩の男性。
犬同士が仲良くすると武骨なオヤジ同士も「今朝は風が強いですね」なんて挨拶をする。
我が家の居間にシクラメンがある。
昨日ママが近所のビニールハウスで買ってきたらしい。
気がつかなかった。
いい花を買うコツは咲いている花じゃなくて、葉っぱの勢いがある鉢がいいらしい。
シクラメンの上にあるリースは本物の花。
ママを駅まで送る。
今日は仲良しグループと巣鴨のお地蔵さんだそうだ。
私の今日の予定は障子紙の張り替え。
ムックと島忠ホームセンターへ行く。
このほかに懐中電灯を買う。
カートに入れてレジに行くと担当のオバチャンが「あら、可愛いわね、うちにも犬がいるから匂うのかしら」と頭を撫でてくれた。
私の頭じゃない、ムックの頭。
障子を庭に出してホースで濡らす。
これを破くのが気持ちいいいのだ。
障子紙を破いて桟を雑巾で拭いて、部屋に新聞紙を引く。
障子を横にして、、そこで気がついた。
障子紙の幅が違う!
もう包装紙を破いてしまった。
しょうがない。
横に張ることにした。
縦ならくるくると広げて1回で済むが、横だと3回張ることになる。
年をとるとポカが多いなあ。(あんたの場合は年は関係ない、いつもヘマをしていると言われそう)
障子じゃなくて私の脳みそを張り替えてもらいたい。
またママに笑われるぞ。
来年は間違えないようにしよう。
ムックもそばに来て心配している。
張り替えたばかりの障子の上に乗らないでよ。
障子を張り終えると熱帯魚屋へ行く。
ここで富蔵くんのコオロギを買う。
富蔵くんも生きたコオロギが一番好きなようだ。
私もコオロギを素早い動きで口におさめる富蔵くんを見るのが好きだ。
動物が餌を食べる姿っていいもんだ。
どうです、かっこいいでしょう?
夕方、「U蔵」に行く。
禁煙席でいいですか?と言われて案内されたのはマスターがいる真ん前のカウンター。
相変わらずいい男だ。
お通しは山クラゲと魚の佃煮。
注文したのは寒ブリの刺身とお決まりのアボカトサラダ。
刺身はマスター自ら表に出て持って来てくれた。
カタカタと音がする。
足もとを見たら高下駄を履いていた。
アボカトはここに来ると毎回食べる。
店員に「アボカトサラダのオヤジ」と言われているかも知れない。
いやあ、今日のサラダはばかにボリュウムが多いぞ。
こりゃ3、4人前だ。
生ビールを追加しながら牡蠣の土手鍋を注文。
西口の本屋で週刊文春を買って来たがとても読む余裕はない。
ビールのあとはホッピー。
そして締めは雑炊。
さらっと水を通したご飯と生卵。
私はバターを特別注文した。
これが雑炊3点セット。
すっかり満足して寒い外に出る。
床屋、まだやっているかな?
東口の「カルダン」を覗く。
「まだいいですか?」
顔なじみの雇われマスターが「はい大丈夫ですよ」と言う。
酔ったとき頭や顔を触ってもらうのって気分がいいもんだ。
ウトウトと至福の一時。