尾瀬のミズバショウ
以降については6月10日(木)に写真を見ながら書き綴った。
その1。
6月7日(月)
午後6時半になってリュックを背負って家を出る。
居酒屋手前までママに送ってもらう。
居酒屋「M」の戸をガラッと開けると「どうしたの?そのかっこう」という顔。
「これから夜行バスで尾瀬に行くんですよ」
カウンターにいたY口さんが「一人でいくの?」と聞いたので「いや山仲間と」と答えるとすかさずマスターが「やっぱり、オゼイでね」と洒落。
Y口さんが先に言われたとがっかり。
ダジャレ好きなY口さんの前振りだったのか。
1時間も前に池袋に着く。
ホームでK井さんとばったり。
これから明日の朝食と昼食の購入などがあるのでとりあえず別れた。
マックでチーズバーガー、コンビニでおにぎりとカップめんを買う。
そして人気ラーメン屋「神座(かむくら)」でおいしいラーメン。
深夜11時、サンシャイン文化館の1階から夜行バスに乗る。
今日のメンバーは5人。
平日なのに満員。
窓のカーテンはしっかり締めてバスは出発。
そして車内の電気も消えた。
夜景が見たかった〜。
6月8日(火)
バスはエンジンをかけたままずーっと止まっている。
突然ぱっと明かりがついた。
一睡もできなかった。
4時過ぎの戸倉である。
そばにある建物にポッと明かりがともる。
マイクロバスに乗り換えて鳩待ち峠まで行く。
我々が一番グループのようだ。
ここで朝食。
M井さんとS根さんがバーナーを取り出して水を沸かす。
今回はこの道具が活躍した。
ほとんどのハイカーは下りの山の鼻方面。
我々はアヤメ平から富士見峠コース。
はじめのちょっとした登りでひ弱な私の息があがった。
踏み込んだ足がすべり前のめりにバターン!
その瞬間、ザックからペットボトル3本が揃ってザーッと地面に出てきた。
イテテテ!右ひざをしたたか打った。
はじめからこれじゃ。
途中から残雪にびっくり。
それもはんぱじゃない。
まるで雪山登山のようだ。
尾瀬に詳しく登山経験が豊富なOさんがトップ。
ザックザックと踏み歩く。
雪で木道が見えない。
木道と木道の間に足をいれるとズボッと沈む。
それに濡れた木道は滑り易く、転ぶ仲間が続出。
特に体の大きなS野さんがくぼみの中に転げた時、こりゃまずい!と思った。
体がぐるっと反転したからだ。
でもセーフ、よかった。
こんな雪山の経験ははじめてだ。
そこで記念写真を撮ってもらう。
腰に巻いたフリースがダサい。
やっと空が開けた、ここは横田代。
あった、木道の横にミズバショウ。
尾瀬の主役とファーストコンタクト。
この後、飽きるほど見るのだが..。
アヤメ平に到着。
O川リーダーが「今から50年前に来た時は、まるで天国のように美しかったよ」と語る。
紅顔の美少年だった頃の0さんを想像しちゃった。
マスコミで紹介されるとハイカーがどっと押し寄せ湿地を踏み荒らしてしまった。
今は自然復興事業の途中らしい。
おお、ショウジョウバカマが咲いている。
ここでまたバーナーが登場。
コーヒー好きの4人は楽しいお茶タイム。
私はK井さんから玉子スープをいただく。
しばら行くと左側がぱっと開けて強い風。
天気が良ければ絶景だろう。
S根さんが「何回か来ているが、なかなかいい天気にめぐり会えない。」と言う。
おっと、急に便意をもよおす。
便秘で悩んでいたのに皮肉なもんだ。
我慢、我慢と言い聞かせて足もとだけを見ながらひたすら歩く。
富士見小屋を見た時は「助かった!」と叫んだ。
これがまたきれいなトイレだった。
このあたりに生えている木はシラカバのように見える。
木の皮がひらひらと剥けている。
ちょっと赤みをおびている。
シラカバじゃなくて「ダテカンバ」というらしい。
富士見峠から竜宮まで下る。
この後も雪の下り道がながーく続く。
前から若い女性が二人登ってくる。
いでたちは軽装だ。(大丈夫?)
富士見峠から鳩待峠に抜ける逆コースを目指しているようだ。
不安だったのだろう我々と出会って大喜び。
木立ち越しに尾瀬の湿地帯が見える。
やっと地上に到着だ。
これは嬉しい。
紫のミヤマスミレとキクザキイチゲ?
長沢新道を下り切ると左手に至仏山の雄姿が見える。
その手前に広がるミズバショウ!
清らかな流れに清楚なミズバショウ。
これは素晴らしい。
この後、たくさんの群生するミズバショウを見たが、ここが一番瑞々しい。
時期的には満開を過ぎてる。
やっと燧ケ岳(ヒウチガタケ)と竜宮小屋が見える木道のベンチに到着した。
ふー疲れた。
仲間のズボンを見ると転倒した汚れが目立つ。
初心者の私は当然だが先輩たちも..。
昼食。
私はオニギリと小カップ麺。
ここでもバーナーがいい仕事をする。
木道のわきにミズバショウ。
小ぶりである。
大きいのと小さいのがある、種類は同じだが養分が違うとのこと。
今日の宿泊小屋は第二長蔵小屋。
当初は荷物を置いて三条の滝あたりまでという予定だった。
私の足はもうたくさんと悲鳴をあげている。
私は小屋に残って留守番してます、と申し出た。
まずは、冷たいビールでも飲もうと部屋で車座。
結局、みんなも三条の滝には行かなかった。
アルコールが入ると決心がゆるむ。(?)
残った時間は周辺を散策時間。
第二長蔵小屋には40名以上のシニアグループが同宿だと言う。
グループが戻ってくる前に風呂に入る。
5人くらい入れる深い湯船。
石鹸やシャンプーは使えない。
だから全員カラスの行水。
夕食は5時半から。
食堂を埋め尽くした年寄り。
グループを観察する。
見たところ関西からの男女(派手)。
このみなさんが元気というかうるさい。
デジカメの電池が半分になったので夕方以降の写真は控えめ。
おっと夕食の写真を撮り忘れた。