ぬれ鼠先輩!
朝、まだ小雨が残っていた。
ムックをカンガルー抱っこに入れて傘をさして散歩に出る。
行く先は屋根のあるところ。
そう陸橋下でる。
目の前を小さな鳥が2羽飛んでいる。
すごいスピード。
そして山茶花の木にとまった。
うぐいす?
良く見たらメジロのツガイである。
花を食べるのか?
娘はバイト、そしてママはスイミングにお出かけ。
残された私はムックと留守番。
昼近くなると雨はあがり、陽がさしてきた。
そこでムックをカンガルー抱っこに入れて信用金庫へ行く。
帰りに水たまりが残っている公園に寄る。
1時過ぎていたのでテーブル席が空いていた。
今日の日替わり定食をライス半分で注文。
内容はブリの味噌漬けとヒジキ、お新香、味噌汁である。
同時に瓶ビールもたのむ。
ここが好きなのは大瓶ビールが450円だということ。
こんな店はめったにない。
店を見渡したら隅にいつもの男がいた。
端正な顔立ちをした50歳後半の男である。
すでにチューハイを5杯は飲んでいるだろう。
パートの店員は40歳半ばの明るい女性。
息子が高校受験だと言う。
この年代は子供の教育費が大変だ。
昼のビールは効く。
たった1本ですっかりいい気分。
陸橋の上にのぼってみた。
目の下を武蔵野線が通る。
家に帰ると濡れ縁で日向ぼっこをしているムックがいた。
このワンコは日だまりが大好きである。
ママが電話したので住宅会社のリフォーム担当がやってきた。
昨年から雨どいが壊れてポタポタとうるさい。
担当のオニイチャン、紐がついた高層梯子をスルスルと伸ばす。
しかし、途中で動きが止まった。
首を捻っている。
ママに言われて私も一緒に紐を引っ張る。
やっと2階の屋根まで届いた。
オニイチャン、靴を履き替えてトントンと梯子を登った。
梯子から屋根の上にぴょんと乗り移る。
さすが!と手を叩きたくなった。
雨どいの外れを、1分もかからずチョイチョイと直してしまった。
もう一か所ある。
「こっちの雨どいは割れてますから、ちゃんと足場を組んでやらないとダメです」と冷たい。
夕方、ムックの散歩。
用水脇の公園は、雨上がりで下が汚れていた。
散歩から戻ってきたらママが腕をまくって待っていた。
洗面所にお湯を張って、ムックをきれいに洗う。
ムックはご覧の通りぬれ鼠。