浅草寺
浅草に向かう東武線の中、けっこう込んでいる。
後ろでオバちゃん2人の会話が耳に飛び込んできた。
「薬を飲ませたんだけど気管支に入り咳きこんでしょうないの、そこでフリカケにまぜてあげたの、それでも飲まないの」
「薬を飲まなければ効かないからね」
「そう鼻をつまんで無理やり飲ませることもできるんだけど..」
酷いことするなあ、と思っていたが相手は今年12歳のワンコだった。
このお二人、西新井で下りた。
大師様に初詣らしい。
浅草駅に来るとまず隅田川に行く。
あずま橋の向こうにアサヒビールの名物黄色い雲。
こちら側には水上バス。
正月とあって浅草寺はすごい人出。
雷門はこのようになっていた。
仲見世の正月風景は何回見てもいい。
寅さん映画に出てきそうだ。
仲見世の近くにある呉服店の屋根に切られの与三郎がいた。
今、浅草公会堂で新春歌舞伎が行われている。
その宣伝。
本堂を警備しているのは警察官じゃなかった。
外見は警察官そのものだが、胸に民間会社のワッペンをぶら下げていた。
境内には黄色いはとバスがずらっと並んでいる。
その向こうに浅草寺病院が見える。
入院患者は窓から下界の風景を見ているのだろう。
昼は「ニュー浅草」に入る。
私がお気入りの大衆酒場である。
表通りにある「神谷バー」は込んでいてとても入れない。
12時10分に、窓際のテーブル席に座る。
ここのオーナーは越谷の人。
あっという間に席が埋まった。
見渡す限り老人男性ばかり。
団体客は2階、3階に誘導される。
まず私が頼んだのは瓶ビールと厚揚げとイカの刺身。
ハンチングをかぶった品のいいお年寄りが私の隣に座る。
生ビール大と日本酒ボトルを頼んだ。
「お強いですね」と声をかけた。
池袋からバスで来たと言う。
年齢は83歳。
恐れ入りました。
いい気持で駅に向かう。
東武浅草駅から新仲見世に入ったところに宝くじ売り場がある。
そこの看板を見て驚いた。
「この売り場からドンドン出てます」
駅に着いたら便意をもようした。
そこでトイレに。
オバチャンが、ちょうどトイレットペーパーを補充しているところ。
「ちょっと待ってください」と言われ笑顔で「ハイ」と答える。
セットする前にロールペーパーの出だしをはがす作業がある、
それが中々出てこない。
「こんな時に限って..すみません」とオバチャン。
「いいですよ、我慢できますから、しっかり仕事をやってください」と私。
始発電車に乗り、座ったらすぐに寝た。
トントンと肩を叩かれた。
目を開けると目の前に車掌さんがいた。
3秒くらいきょとんと車掌さんの顔を見ていた。
乗った電車は、北千住どまりだった。
夕方のムックの散歩は用水公園。
夕焼け富士を見ようと陸橋の上にのぼった。
しかし地平線に雲がかかっていて見えなかった。
早めに風呂に入り娘が作ったキノコうどんを食べる。
食べるときにうどんの上に、とろろをかける。
旨い!
ビールがはかどる。
私は何でもつまみになる。
うどんを食べた後、クリームパンをつまみながらウーロンハイ。
私は何でもつまみになる。