一人だけ朝からビール
明け方、ゴソゴソ音がする。
頭の方に寝ているSさんのようだ。
そのうち身支度を整えて出ていった。
腕時計を見たら4時半。
また渓流釣りだ。
私も起きて温泉へ行く。
するとEさんもやってきた。
滝が見える露天風呂。
先客は私と同じ年頃の男性。
鬼怒沼に至る林道を造った人である。
先人達の苦労話、ためになる話をじっくりと聞く。
我々のグループは今日、鬼怒沼へと向かうのだ。
でも私は、足に自信がないので鬼怒沼へは行かない。
温泉に入った後、外に出る。
渓流でSさんが竿を立てているのが見える。
おお、また釣った!
鬼怒川を遡って歩く。
加仁温泉があった。
ここも宿がひとつ。
空には岩ツバメが飛び回っている。
宿の前に足湯があった。
そのお湯は白濁色。
硫黄臭もある。
河原に土俵がある?
そのそばに春日野部屋の合宿所があった。
なるほど春日野部屋と言えば栃錦。
ここは栃木県。
朝食は6時45分から全員で。
私だけ一人で瓶ビールを頂く。
あとのメンバーはこれから2千メートルの鬼怒沼に上るからアルコールは飲まない。
予定としては宿のバスで女夫渕まで行きそこから市営バスで鬼怒川温泉まで。
しかし、余りのいい天気に昨日来た道を歩くことにした。
つまり酔った頭を冷やしながら森林浴というわけ。
これに賛同したのがM田さん。
2人で1時間ちょっとの弥次喜多道中。
女夫渕について間もなく宿のバスに乗ってきたS瀬さんと合流。
翌日直帰組みはこの3人。
市営バスが来るまで50分もある。
そこでタクシーの運ちゃんと交渉し、割安で鬼怒川温泉まで。
予定より1時間以上も前に駅に着いてしまった。
ここにも足湯があった。
手軽な温泉気分の観光客がいた。
帰りは座席指定の特急きぬでゆったり。
ここでもまた缶ビールと缶チューハイを飲む。
楽しいおしゃべりで眠る間もなく春日部に到着したのだ。
因みに、はじめの小さな写真は、宿の前で見つけたカラフルなカミキリムシ。