デコレーションケーキ

osyousan2005-12-24



土曜出勤。
それもクリスマスイヴである。
この年になれば関係ないが家に内孫でもいれば
早く帰って..という日である。
我が家には孫はいないがムックという
マゴマゴした犬がいるからやっぱりケーキは買う。
休み時間に近くのケーキ屋に行き、生クリームの
デコレーションを予約した。


昼、寒い中自転車でホームセンターまで走る。
店内は年末の慌ただしさ。
お飾り、お供え餅、榊、寄せ植え葉牡丹などがある。
私はまた印刷のインクを買う。


その後はラーメン屋「D」に入る。
ボクシングポスターベタベタの店。
ここに来たらやっぱり味噌ラーメン。
カウンターに半袖シャツ1枚の客が座って
ラーメンのズルズル中だった。
年の頃は40才くらい。
多分、建築関係の人。
この寒さで半袖白いシャツとは驚き。
でも筋肉隆々の腕が逞しい。


5時にシャッターが閉まるとケーキ屋に
飛んでいき、予約したケーキを貰う。
こんな小さなケーキが2,500円とは高い。
でも店先は3,4人の客が並んでいた。
ケーキの箱を自転車の前籠にしっかり入れて帰る。
過去、家に帰って箱を開けたら横になっていた
ことが何回もある。
そうそう、昔は会社の上の方からケーキを買うなら
ここで注文しろ、という指令があり
予め取引先のケーキ屋から予約していたもんだ。
だから寄り道は出来ない。


もっと若いときの話。
早く帰る必要がないので、この時期にスナックや
バーに行った。
席に座るとトンガリ帽子と鼻眼鏡が配られる。
ホステスの肩などを抱いて適当に盛り上がる。
次々に客が来るから女性はすぐにいなくなる。
勘定は特別料金だからやや高め。
時間が来て外に出る。
仲間と別れて素に戻るとトンガリ帽子が恥ずかしい。
ゴミ箱に捨てる。
遅く地元の駅に着く。
階段下に売れ残ったケーキを
懸命に売る若い男。



帰り道、暗い隅で中年の女性が立って地面を見て
何か言っていた。
「ほら、おいで、ごはんだよ」と言っている。
よく見たら女性の足元にある下水溝の格子状になった
蓋が開いている。
どうやらその中に猫ちゃんがいるようだ。
下水溝に入り込んで出られなくなったみたい。
こういった場面、猫はよくあるが、犬はない。


この下水蓋が重い。
20年くらい前まで近所で下水溝の掃除があった。
家の前の下水の蓋を開けて泥をとったり
ホースで洗ったりする。
石の蓋が20キロくらいある。
決して広い家ではないが、20枚ほどを持ち上げると
疲れて気持ち悪くなった。
あー、あれがなくなって良かったなあ。


途中の陸橋下で鈴の音がする。
チビ犬はムック。
それを連れているのは男?
よく見たら防寒帽子を被ったママだった。