赤身

osyousan2005-11-02



職場の近くにあるホストクラブから
黒服のホストが4人出てきた。
時間は朝の8時半過ぎ。
ネクタイをほどいて首に掛けている
ホストが両手にゴミ袋を持っている。
多分、路上駐車している車に乗り込むのだろう。
ゴミは途中でポイ!じゃないだろうな。


昼、和食レストランの前に出ている黒板を見る。
今日の日替わりランチは「刺身定食」。
これに決めた。


店に入ると新聞置き場から朝刊をとって
カウンターに座る。
「日替わりとアイスコーヒー、お願い!」と言いな
がらポケットから眼鏡を出して新聞を広げた。
5分もしないで赤身5切れと揚げ出し豆腐がセットで
運ばれてきた(写真)。
今日の日替わりは出てくるのが早い。
何しろ刺身が既に平べったいトレーに
大量並べてある。それが見えるのだ。
これは写真で撮れない。


カウンターの向こうにいる板さんがそれを皿に盛るだけ。
赤身の中にピンクになった中トロみたいな部分がある。
ここが当たった客はラッキーだろうな。


赤身もそれなりに旨い。
ワサビを醤油に溶かずに小さな固まりで
刺身に乗せてそれから醤油をつけて
ご飯の上に。
ぴりっとした味がいい。
浅草の寿司屋で鉄火巻きを注文したとき
ワサビを多めに、と頼んだ。
どっさり入っていてヒーッと唸った。
ものには程度がある。


世の中にはトロはダメという人がいる。
夏に居酒屋寄席で神田すみれさんの講談を
聞いたとき、料金の中に飲み代も含まれていた。
講談が終わるとビール、焼酎、そして刺身、
焼き鳥が配られた。
出てきた刺身は旨い中トロである。
するとマスターが「○○さんは中トロダメでしたね」
と赤身の刺身が出てきた。
その客の顔をマジマジ眺めたもんだ。


100円ショップキャンドウに入る。
近所のダイソーには写真などを入れるクリア
ファイルが消えていたからだ。
ここにはまだ残っていた。
しかし、縦じゃなくて横から紙を入れるやつ。
2冊買っておく。
それとカラーインクジェット光沢ハガキ。
これも少なくなった。


100円ショップは有り難いが同じものが常に
あるわけじゃない。


職場に帰るとき曲がり角にあるお地蔵様を見た。
赤いよだれかけをしている。
すぐそばには銀杏の大木がある。
もうすぐ黄色になりそう。


5時過ぎ、薄暗くなった帰路を自転車で走る。
すると昼間買ったファイルを忘れたのに気がつく。
職場にあるのは間違いない。
休み明けに取りに行けばいいのだが、戻る。
かなりのスピードで走る。
するとT道路で曲がってきた自転車と鉢合わせ。
急ブレーキをかけて寸前でセーフ。


相手の顔を見たら男子高校生。
高校生は私を見ないですぐにペタルを漕いで
去っていった。
お互いに何の言葉も発しない。
薄暮はとても危険である。