年寄り夫婦の蕎麦屋

osyousan2005-10-24



久しぶりの遅番。
明るい日差しの気分いい朝。
溜まったマイピクチャーをCDーRにコピーした。
いつパソコンが破壊するか分からない。

そしてゆっくりと出勤。
11時まで顔を出せばいいのだ。


昼、「日本海庄屋」に行くが店の看板を見ると今日の日替わりは
肉ジャガと小刺身。今一なのでやめた。
蕎麦屋「A」は月曜日は休み。
Uターンして大衆食堂のホワイトボードの日替わりを見たらマーボー豆腐。
これは昨晩食べたのでダメ。
大回りして和食レストラン「M」に行くと自転車が10数台止まってる。
込んでいるようだ。メニューも唐揚げおろしかけ定食なのでノー。


何と5軒目は爺さん婆さんがやっている蕎麦屋、名前もまさに「T庵」。
ここで素朴なたぬき蕎麦を食べることにした。
ここに辿りつくまで15分かかった。


「T庵」の戸を開けると老婆2人がお茶を飲んでいた。
店のお姑さんと嫁さんだろう。
お姑さんはとうに80才を越えている。
昼の忙しい時間が過ぎてホッとしている2人。
たぬき蕎麦を注文してスポーツ紙を見ながら待っている。
あれ?昨日格闘技PRIDEがあったようだ。
ミルコが判定勝ち。
桜庭がシャムロックにKO勝ちで復帰。
いずれテレビでやるだろう。

たぬき蕎麦が出てきたがフニャフニャの麺。

味にコクもない。
立ち食い蕎麦にも負けるかも。
もう数十年の間、年寄り夫婦でやっている。
自分の店だから家賃もいらない。
だから2人が、いやお婆ちゃんがいたので
3人が食えればいい。
安い材料の普通の蕎麦でいい。

それでいい、という客が来る店。
今日の私は7分目程度にお腹に入ればいい、と思っている客。


戸がガラッと開いて風船のようなおばちゃんが入ってきた。
身長は150センチ、体重は100キロ近いだろう。
のそのそ歩いてやっと椅子に座る。
今日は総合病院と整形外科に行って来たようだ。
おばちゃん、膝が痛くて困っている。
誰が見てもこの体重では足が悲鳴をあげていると思う。


外に出ると風船おばちゃんの車がデンと横付けされていた。
歩くのが辛いので移動は車である。
私の自転車が端っこに押しのけられていたのだ。
まあ、いいや。


街なかの神社にドでかいケヤキがある。
高さ23メートルで樹齢が600年。
じっくり見ると圧倒される。


空き地にススキの穂が風邪に揺れている。
その周囲には黄色いセイタカアワダチ草。
明治時代に渡来した外来種
無色になった空き地を黄色で飾る花だが、どうも悪者のイメージがある。


今日はママから真っ直ぐ帰るように命令されている。
夕方からママが会合にお出かけ。
ムックが一人で可哀相だから、という訳。
暗い夜道をムックが待っている姿を思い浮かべて
自転車を勢い良く漕ぐ。
玄関を開けるとムックが床にへばりつくようにして尾を振る。
立てかけてあったスニーカーを口にくわえるが重くてダメ。
私は着替えるまでムックには触らない。


今晩の献立は戻りカツオの刺身とシュウマイ、
それに小鯵の唐揚げに野菜あんかけ。
ムックにはおやつのアキレス腱をあげる。
でも食べ終わると玄関のほうを見ている..
ママがいない。