尾瀬その2

osyousan2005-07-24


夜中の3時半に起きた。
5年前にここに来た経験者が「尾瀬に行ったら夜空の星を見なくちゃ」と
教えてくれたからだ。懐中電灯を持って外に出る。
ヒウチガ岳が見えるところまで1,2分歩く。
残念、月が明るすぎて小さな星は見えない。
そのうち頭に電気をつけてメンバー2,3人がやってきた。
「うーん、この前はヒウチガ岳の横に天の川が見えたんだがなあ」と
Sさんも唸る。


5時半に朝食。6時に出発。
朝靄がかかった木道を歩く。
ニッコウキスゲも露で頭を傾げていた。
ズボンの裾はびっしょりと濡れてきた。
これは今朝初めて通る証拠である。
いわゆる露払い。

ヨッピ橋を過ぎると熊に注意の看板。
鉄の鐘がぶら下がっていて金槌がある。
この鐘を鳴らして「人間がいるから出てこないで」と知らせるしくみ。
こんなところで熊に会ったら逃げようがない。
そう言えば昨日、鳩待峠から木道を下るとき
川沿いの藪でガサゴソ音がする。
仲間と何だろう?と見たら黒い犬みたいな生き物が見えた。
あれは小熊だったのか?
小熊がいれば近くに親熊がいる。


東電小屋に着いた。
前の人を抜いて小屋の階段をあがった。
そう、トイレ。
ここで初めて知ったことがある。
尾瀬東京電力の土地だということ。
本来はダムを造る予定だったこと。
尾瀬の代名詞「木道」は全長57キロあるが
そのうち20キロを東電が修理していること。
尾瀬が残る限り東電はいい会社というイメージが消えない。


三条の滝に行く。
驚いた。すごい水量。こんな時、ハンパじゃないという。
高さ100メートルを大音響と共に下り落ちる。
山から尾瀬に注いだ水がここに集まり滝となっている。

三条の滝を後に山を登る。
これからが大変、朝出てから6時間歩きやっと中田代で
昼食。メンバーが持ち寄ったバーナーでお湯を沸かして
カップラーメンを食べた。
私のカップ麺は1.5倍のデカカップ
メンバーは小さいやつ。
目立ったなあ。
でも草原で食べるインスタントラーメンは旨い!

御池に着いたのが1時半。
ここで冷たい缶ビール。
リーダーは地震の様子が心配で公衆電話を掛けていた。
リーダーの住まいは足立区。
仏壇の写真が横になった程度だったらしい。


七入でバスに乗り15時半出発。
我々のバスは東北道をダンプカーのように走る。
東京駅には予定より15分早い20時15分着。
本当に素晴らしい尾瀬だった。