尾瀬

osyousan2005-07-23



都庁大型バス専用駐車場に向かう道でとうとう雨が本降り。
ああ無情。今日は念願の尾瀬行きなのに。
受付のJTBのおネエさんが押し寄せる客にチケットを渡し
「あのバスです」と忙しそうだ。
おネエさんのボールペンの持ち方がちょっと変。
我々山歩き会のメンバーは10人。
総勢28人がバスに乗り込むとまたおオネエさんが入ってきた。
そして注意事項を早口で一気にまくしたてた。
その後を受けた木訥そうな運転者さんが「今日は安全運転で..」
と挨拶。全員の拍手。ドアが閉まりエンジンがかかる。
窓際にいた客から「運転者さん!トランクが開いてるよ!」と大声。
バスの横腹にあるトランクが見事の開いていた。
そのまま走ったらリュックがゴロンゴロンだった。


雨は赤城高原であがる。そして尾瀬戸倉でバスを乗り換える頃には
青空。うーん我々のメンバーの中に晴れ男がいるな。
鳩待峠ではこれから尾瀬に入る人と帰ってきた人でごった返していた。
昼食後、木道(モクドウと読む)を下り、山の鼻まで。

木道を登ってくる人は一様に疲れ切った顔。
早朝福島側から尾瀬に入った人だろうか?

至仏山が見事にてっぺんまで見える。
尾瀬ヶ原に入るとテレビでよく見た光景が広がる。
感激。大手を広げてバンザイを叫びたい。
木道の両側に咲く高原植物。背の高いオゼアザミが目立つ。
それに白い帽子をなびかせているワタスゲ
あとは名もわからない小さな控えめな花。
草原の中に赤い小さなユリがあった。コオニユリという。
その写真を撮ろうとしていたカップルが
「あっ、パンと開いた」と大喜び。
じよじょに咲いていた花がどこかにひかかっていたんだろう。
そのひっかかりがとれてパンと開花(音はしない)。

今度は前にヒウチガ岳が見えた。頂上付近の雲も晴れて壮大な眺め。
前にヒウチガ岳、後ろに至仏山
尾瀬の成り立ちに大きな影響がある至仏山とヒウチガ岳。
やがてニッコウキスゲの大集落が現れる。
この光景が夏の観光客を引き寄せる。
素晴らしい。
そばに行くとそれぞれのニッコウキスゲは離れて咲いている。
それが遠目にになると絨毯のよう。


今日の宿泊地、桧枝岐小屋に着いたのは4時過ぎ。
リュックを置いて登山靴を脱いで(この瞬間の開放感がいい)
小屋前の庭で夕食までビール、日本酒、ワインで乾杯。
途中、小屋の2階の窓がガラッと開いた。
女性が「地震?」と言う。
後で分かったがこの時間に東京足立区で地震があったようだ。