ペロペロ
車にうっすらと雪が積もっている。まだ小雨が降っているようだ。
ムックを散歩に連れていく。雨の日は屋根のある陸橋の下がいい。
足をあげオシッコをすると見せかけてウンチをした。
すかざすビニール袋で始末する。
誰も見ていないからいいよ、という悪魔の声。
駄目だ。誰も見ていなくても天が見てる。
この辺が道徳心ってやつ。
家に帰るとゴミ出し。そしてママの起きるまで麻雀のテレビを見る。
これが毎週の土曜日。
昼は出前で「A」のカレーうどんを食べる。
出前のバイクの音でムックはわかる。
そう言えば2年前17歳で他界したビーグル犬のゲンちゃんは
遠くで出前の音がするだけで分かって吠えたものだ。
それは店主がダシの肉などを持ってきて与えるからだ。
出前で犬には手を焼いたのだろう。
ママとムックを連れてスーパーに行く。
生活館でムックを籠に入れて買い物。
するとおばちゃん2人が「可愛い!抱かせて」と言う。
笑いながら「どうぞ」と私。
「あら!オシッコをしたわ!」とおばちゃん。
すみません、喜ぶとやるんです。
夕方、娘夫婦が来た。
婿さんに懐いているムック。
袖を噛んだりして遊ぶ。
いくら呼んでも、私は無視される。
まだ我が家にきたばかりの小さいとき、婿さんに遊んで貰ったのを
覚えているのか。
婿さんの手に跨り腰を動かす仕草がいやらしい。
帰った後はぐったりしていた。
娘の手からミルクを飲んでいるムックの写真を添付。
長い舌がペロペロと音をたてているみたいだ。