氷雨
昼は裏門通りの「ぎんねこ」へ。
長テーブルの一番隅にあるストーブの隣に座れた。
これはラッキーである。
今日は、今にも小雪が落ちてきそうな寒い日である。
注文したのはラーメン。
日本蕎麦屋でのラーメンがいい。
ラーメンを食べていたら思わぬところから客が入ってきた。
裏木戸のような場所にあるドア。
馴れたその男性はごわごわのジャンバーを脱いで私のすぐ隣に座る。
彼が頼んだのは温かいきしめん。
ラーメン代金５００円を払って私も今知ったばかりの裏木戸から外に出た。
玉蔵院をのぞく。
石庭のほうから本堂を見ると、屋根から落ちる雨水を溜める大きな桶。
そこにムクドリをちょっと大きくした鳥がとまっていた。
周囲をキョロキョロ見ながら水を飲んでいる。
残念ながら鳥の名前は知らない。
玉蔵院で有名なのが枝垂れ桜。
あと１ヵ月もしないでパッとピンクの花を開く。
中山道にもどってくると消防自動車と赤色ランプが目に入った。
消防車の向こうに白い救急車もいる。
担架で運ばれた人が救急車の中で人工呼吸を受けているようだ。
何があったんだろう？
最近、ビルに住んでいる病人を運ぶ時は、はしご車も一緒に出動するらしい。
５時になり外に出ると細かい雨が降っている。
いや、コートにぶつかるのは小さな氷つぶ。
つまり氷雨である。
「飲ませください、もう少し〜」という氷雨の歌詞が頭に浮かぶ。
南越谷駅に着くとカバンに入れておいた毛糸の帽子をかぶる。
今日は夕方から雪という予報だったからだ。
傘をささずに自転車にまたがり「外は冬の雨、まだやまず〜」と氷雨を口ずさむ。
ひーさむ！
今日から今週末までアルコールは飲まない。
だからウーロン茶を飲みながら夕食。
ムックが「まあ、しっかり検査をうけたまえ」と言っているようだ。
