晩酌セット
雨上がりの朝、昨日と比べると寒い。
でもこれが平年の温度だろう。
東川口駅で、目の前の優先席が空いた。
ちょっと躊躇したが座る。
今日は読み物がない。
目をつぶっていたらうつらうつらしてきた。
心地よい眠りの入り口までいったが、乗換駅に着き、
無理矢理起きて乗り換え。
この瞬間、辛いなあ。
座らないほうがよかった?
人生、こんなことが多い。
楽をしたお陰で辛い思いをしたり、
苦しい状態を乗り越えると楽しい瞬間が待っている。
昼はF丸寿司。
上チラシを食べる。
これで680円(写真小)。
70代の老人が入って来た。
板さんに挨拶をしてトイレに直行した。
板さんが私の隣りにお絞りを置く。
トイレから出てきた老人は私の隣りに座るなり、
「まいったよ、また糖がでちゃって」と板さんに話しかける。
「脂のないところ握ってちょうだい」と続けた。
老人、「血圧も220だよ」と言いながらカレイの握りをぺろり。
野菜だけ食べていたほうがいんじゃないの?
5時5分過ぎに職場を出る。
ビルの中のトンネル中銀通りを歩く。
Hさんから聞いていた酒屋があった。
千円の晩酌セットがあると言う。
試しに入ってみよう。
カウンターに座る。
1階はカウンター席5人、テーブル4人。
2階もあるようだ。
もう先客がいた。
眉毛が村山元総理大臣みたい。
だから70代半ば。
すると同じ年格好の老人が入ってきて村山さんの隣りに座る。
二人は挨拶をするでもなく無言。
やがて「この前はどうだった?」と話し出した。
やっぱり知り合い。
私は晩酌セットの生ビールを飲む。
付け出しはきゅーチク(写真)。
すぐそばに薄型テレビがある。
今日のニュースを観ながらグビグビやる。
その後は、ちょこっと刺身に冷や奴。
これで終わり。
マスター夫婦は2階で仕込み。
この時間はアルバイトのオネエサン(40歳くらい)。
生ビール一杯ではもの足らずもう一杯。
それでも30分だった。
武蔵野線南浦和駅のホームでいつもより40分遅い電車を待つ。
滑り込んで来た車両に昨年3月まで一緒に働いていた女性を見つけた。
目が合った。
相手が気づかなかったら知らんぷりするつもりだった。
座っている彼女と昔話。
固有名詞を避けながら...。
だって周囲で聞き耳をたてている。
我が家に帰り、知らぬ顔で何時も通り晩酌をやる。
だがすぐママにバレタ。
ビールのピッチが遅い、と..。
「飲んで来るなら電話してちょーだい、おかずを加減するから!」と言われたぞ。
はい、はい。