おしゃべりオバチャン



お気に入りのおもちゃ(ピンク)を手で押さえて椅子の下に隠れるムック。














朝の散歩から帰り餌を食べた後ママが「ムックの右目が変よ」と言う。
そう言えば右目をしょぼしょぼしている。
ママが目薬をつける。
明日もこのままだったらK先生のところに連れていくことになった。


私は床屋へ。
今日は月曜日だから普通の床屋は休みである。
しかし、いつも行く駅前のRはやっているのだ。
商店街を行くと前を粋な和服を着たお年寄りが歩いていた。
お茶か踊りをやっているのかな?
こうやって見るとお相撲さんの柄にも見える。


珍しく床屋は空いていた。
いつものマスターはいない。
今日やってくれたのはよくしゃべるオバチャン。


「お客さん、パーマかけましたか、くせ毛ですか? おや、櫛が引っかかりますね、痒くて頭に傷をつけてません? 頭皮は意外と丈夫で平気でひっかき傷をつけるんですよ」
もう話しかけないで..。
頭をあたってもらいながらウツラウツラするのが気持ちいいのだ。


「お客さん、今日は休みですか?」
しょうがない「いや昨年の4月から年金生活ですよ」と答える。
「えっ、お若い!うちは年中無休です、駅前の一等地だから休み無しにしましょうと社長に言ったんですよ、60歳以上の方は1680円と安くしましたが技術は同じです、この値段だと20分でやらないと採算がとれませんが、そうはいきません、1時間以内でやってるんですよ」
まいった、もう黙っててちょーだい(心の中で叫んだ)。
でもオバチャンは腕がいい。


このオバチャンとのおしゃべりを目当てにしているお年寄りもいるらしい。
帰り際に言った。
「これから暑くなりますね、被災地の方が可哀想ですよ、避難している人全員にカードを渡して自由に買い物が出来るようにすればいいんですよ、流されてお金も何もないんですよ、カードの精算はあとで補助金や支援金でやってあげる、今の政府は本当に対応が遅い!」
いいご意見です..。


待合いには3人の客が待っていた。



家に帰るとムックの目が正常になっていた。
よかった、よかった。


昼食はうちで作った味噌ラーメン。




食後にまた自転車でぐるっと回る。
緑道公園に小学生の一団がやって来た。
手に手にビニール袋を持っている。
先生の指導で清掃作業だ。
えらい!






用水の芦に釣り糸を投げ込んでいる中年男がいた。
浮きは見えない。
「ほら食いだしたぞ!」と竿をびゅっとあげた。
なにも釣れていない。
「早く上げすぎだよ」と見物人。


糸の先には食パン。
水面にプカプカ口を出している鯉を釣ろうとしているのだ。
「もう4匹釣ったらしいよ」と見物人が言う。



そのまま綾瀬川方面へ自転車を走らす。
兜橋を渡る。
橋の欄干に大きなカブトムシがひっついていた(つくりもの)。





「上州屋」に行く。
日本一のつり道具屋さん。
すごい数のつり道具が並んでいる。
でも買ったのは300円ほどの川、池用の餌だけ。



帰りにいろんなところで花の写真を撮る。

目につくのはやっぱりアジサイタチアオイが多い。

写真が小さすぎたかな。








また用水沿いを通る。
先ほどの鯉つりはまだ釣れないようだ。
タッパーに入っていたパンくずはもう終わり。


次のつり場でちょうどフナがかかったところ。
なんと2匹同時につれた。
これを釣り用語では一荷(いっか)と言う。
オジサンに「すごいですね、今日何枚目ですか?」と声をかけた。
「いやあまだ10匹くらいだよ」





今日の夕食は塩しゃけ、トントロとナス焼き、それにキムチ納豆。
アルコール抜きの夜。








トントロにペロッと反応したムック。
それにしても長い舌だなあ。